高潮とは?
台風や発達した低気圧が通過する際、海水面(潮位)が大きく上昇することがあり、これを「高潮」といいます。 高潮は、「気圧低下による吸い上げ効果」「風による吹き寄せ効果」「ウェーブセットアップ」が原因となって起こります。また、満潮と高潮が重なると潮位はいっそう上昇して、大きな災害が発生する可能性がより高まります。
高潮の発生原因
高潮のメカニズム(静岡県作成)
1.気圧低下による吸い上げ効果
台風や低気圧の中心では気圧が周辺より低いため、気圧の高い周辺の空気は海水を押し下げ、中心付近の空気が海水を吸い上げるように作用する結果、海面が上昇します。気圧が1ヘクトパスカル(hPa)下がると、潮位は約1センチメートル上昇すると言われています。例えば、それまで1,000 ヘクトパスカルだったところへ中心気圧950 ヘクトパスカルの台風が来れば、台風の中心付近では海面は約50 センチメートル高くなり、そのまわりでも気圧に応じて海面は高くなります。2.風による吹き寄せ効果
台風や低気圧に伴う強い風が沖から海岸に向かって吹くと、海水は海岸に吹き寄せられ、海岸付近の海面が上昇します。この効果による潮位の上昇は風速の2乗に比例し、風速が2倍になれば海面上昇は4倍になります。また、水深が浅いほど海面上昇は大きくなるとともに、風が吹いてくる方向に開いた湾では、地形が海面上昇を助長させるように働き、特に潮位が高くなります。3.ウェーブセットアップ
ウェーブセットアップとは、砕波(さいは)により海岸線近傍(砕波点の岸側)で海面が上昇する現象のことです。 (砕波:水深が減少すると波が不安定になり、やがて砕ける現象)
高潮浸水想定区域図とは?
高潮浸水想定区域図は、静岡県が台風の高潮による浸水が発生した場合のシミュレーションを行い、その結果として得られた浸水区域、浸水深、浸水継続時間を地図上に反映させたものです。
高潮浸水想定区域図
・高潮浸水想定区域図(浸水区域及び浸水深)<下田市>(pdf 784kb)・高潮浸水想定区域図(浸水継続時間)<下田市>(pdf 693kb)